弘法様(こうぼうさま)

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弘法様とは、日本仏教界に多大な影響を与えた高野山金剛峯寺、真言宗の開祖弘法大師(空海)のことです。

庶民の教育や社会事業にもご尽力された日本有数の思想家です。
書家としての才能も発揮され

「弘法も筆の誤り」
「弘法筆を選ばず」

など、ことわざにもなっている「仏教界のスーパースター」です。

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承和2年(835年)3月21日は弘法大師様がご入定になられた日です。

弘法大師様はご入定される時に

『虚空尽き 涅槃尽き 衆生尽きなば
我が願いも尽きなむ』
(全ての生きとし生けるものが幸せになるまで祈り続けます)

とお誓いをたてられました。

旧暦の3月21日には報恩謝徳の意を込め「施しの日」として「正御影供(しょうみえく)」という弘法大師の御影を祀って供養する行事が、宗派を超えて日本全国各地の多くの寺院やお宅で行われています。

各地域によって旧暦ではなく新暦の3月21日に行ったり、月遅れの4月21日、もしくは21日に近い日曜日など開催日もやり方も様々です。


岐阜県多治見市笠原町
 清昌寺の弘法様

多治見市笠原町の清昌寺では、毎年旧暦3月21日の午前9時頃から法要を行い、
弘法様のお参りの方へ「お接待」を行っています。

【令和6年(2024)の旧暦3月21日は、4月29日(月)です】

■本年度の弘法様の案内はこちらの掲示板で確認できます

「弘法さまの日(施しの日)」として「南無弘法大師」と書かれた旗を立て、お参りに来られた方々にパンやお餅、お菓子やジュースなどをご接待しています。



 

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清昌寺は臨済宗の寺院ですが、同じ仏教として大昔から広く知られていた「弘法さま」のお力にすがる地域の皆さまの思いが強かったことから現在も宗派を超えてお祀りされており、またお祀りした当初は四国八十八か所巡りにちなみ笠原村内にある八十八軒のお宅に割り当てられお祀りされてきたのではないかと推測されています。
全国的にもこのように宗派を超えて「弘法さま」をお祀りされている寺院は数多く存在しています。

年々少なくなってきていますが、現在でも笠原町内で数十件ほど残っており、各家でお祀りしご接待されています。

当日は清昌寺住職がお祀りしているお宅を一軒一軒読経してまわります。

釜区観音堂、神戸区弘法堂に祀られている弘法様にもお参りします。


お子様と一緒に「お接待」されているお家を探して地域にある弘法様のお参り巡りをしてみるのも楽しいかもしれません。

「南無弘法大師」の赤い旗が目印です。

お接待用のお菓子がなくなり次第、旗を外して片づけます。

土日祝日など学校が休みの日に重なると、早い時間から子どもたちが集まりお昼前には終わってしまいます。

平日でも午後3時までにほとんどのお家が旗終いをします。

お寺の周りや町内は狭い道が多く、小さな子供たちが自転車や歩いてまわっていますので車の運転には十分に注意してください。

※細い路地での縦列駐車や、境内への車の乗り入れはご遠慮ください。

清昌寺駐車場はこちら

弘法様をお参りする時の礼儀として

お参りする時に心がけること


子どもや孫を連れて弘法様のお参りをすることはとても良いことです。

子どもはお参りををすることでお菓子が頂けるのでとても喜びます。

ただし「お接待」しているお宅へ行ってお参りもせず、ただお菓子をもらうだけではよくありません。

あくまで弘法様のお参りに来てくださった方への「ご接待」であるということを忘れてはなりません。

弘法様をお祀りし「ご接待」されているお家の方は、人々の幸せを願う心優しい寛大な方々ですが、お参りされる際は、そのお家の方に対して失礼の無いよう心がけましょう。

お参りさせていただく私たちも、お大師さまのように自分だけの幸せではなく周りの方々の幸せを願う報恩謝徳の想いで日々精進していくよう心がけましょう。


お参りの手順と仕方

➀必ず家の人に一言声をかける

先ず弘法様をお祀りしてあるお家の方に

(例)
「おはようございます!
 弘法様のお参りに来ました。
 お参りさせてください!」

など、大きな声で必ず挨拶をいたしましょう。

➁お祀りしてある弘法様にお参りをさせていただきましょう

次に「お賽銭」または「お米」などをお供えします。

お賽銭はいくらでも構いませんが、大人は常識の範囲でお供えしましょう。

そしてしっかり手を合わせ目を閉じて心から「弘法さま」を拝んでお参りしましょう。

「南無大師遍照金剛」
(なむだいしへんじょうこんごう)

と3回繰り返しお唱えすると、より良いでしょう。


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子どもたちは親や大人たちの背中を見て育ちます。

お手本となるように、まずは大人がしっかりとお参りしましょう。

➂ご接待に感謝し有難くいただきましょう

お菓子などのご接待を受けたら

「ありがとうございます!」

と大きな声でお礼を言いましょう。

子ども達には「感謝の心」も一緒に育みましょう。




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本堂へのお参りも忘れずに

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■本年度の弘法様の案内はこちらの掲示板で確認できます