秘佛『十一面観世音菩薩』 御開帳法要
清昌寺のご本尊さまは、今から約400年前の1616年(元和2年)に笠原中興陶祖の加藤治郎太夫が窯業の発展と子孫の幸せを願い毎日お参りされていた念持佛の『十一面観世音菩薩』であります。
以来、当山の秘仏として大切にお護りしています。
明治以降、七年毎に一度(卯と酉の年)に御開扉供養を行い、当時は1カ月お祭りが続くほど盛大に行っていましたが、昭和に入り戦後間もない苦しい時代でも村人の幸せを願い、長年続いてきた大切な行事の1つであります。
現在でも3日間の御開帳法要に際して「観音法要とおまつり」を行っています。
御開扉記念事業に併せて伽藍の整備を行ったり、清昌寺オリジナルの記念品を供養を賜りました檀信徒のみなさんへお配りさせて頂いております。
平成29年の御開帳では、創建400年と併せて御開扉限定記念品として、清昌寺開基である笠原中興陶祖加藤治郎太夫が窯業の繁栄と子孫の幸せを祈願してお祀りされた「秘佛十一面観世音菩薩」をタイルに写した清昌寺オリジナル「お守り観音タイル」をご供養を賜りました皆様に感謝の気持ちを込めて、お配りさせていただきました。
平成29年(2017)丁酉 御開扉法要のようす
令和5年(2023)癸卯 御開扉法要のようす
7年毎に1度のなかなか巡り合わせの少ない御開扉に、普段見ることができない本尊様を一目見ようと「観音まつり」にはたくさんの方々がお参りに来られます。
御開扉法要の際には特別に「善の綱」供養(晒一反を奉納)をすることができます。
「善の綱」とは、善所に導く綱=仏様にすがるための綱のことです。観音様のお手に結ばれている五色の糸から御柱まで続いている晒布の綱に触れることにより、直接観音様のお手と触れたのと同じ事になり尊い御縁を結ぶことができます。
奉納された晒布は、観音様のお手から御柱までの善の綱として3日間使用し、法要後に奉納者へお渡しいたします。
その晒布は縁起物として、妊娠した時の腹帯にしたり、お遍路で身につける白装束や男性の勝負下着のふんどし等に使うために重宝されています。
◆次回の御開扉法要は2029年(令和11年 己酉)です。
秘仏のご本尊さまをご覧になれなかった方は、ぜひ次の御開扉でお参りくださいませ。